草月流が誇る年間最大の展覧会、第105回草月いけばな展が「遊べ、もっと!」をテーマに10月23日から28日まで開催されます。この展覧会は、日本のいけばな界に革新をもたらした草月流の魅力を存分に堪能できる貴重な機会となります。
今回の展覧会では、草月流第三代家元・勅使河原宏の「遊び」の精神に焦点を当てています。出品者一人ひとりが、自身のワクワクした気持ちをありのままに表現した個性豊かな作品が展示されます。前期・後期を通じて474点もの作品が会場を彩り、来場者の目を楽しませることでしょう。
特筆すべきは、現家元である勅使河原茜による大作です。茜家元は2001年に第四代家元に就任して以来、自由な創造を大切にする草月のリーダーとして、国内外でみずみずしく大胆ないけばな作品を発表し続けています。今回の展覧会でも、その革新的な精神を体現した作品が披露されることが期待されます。また、勅使河原宏が作陶した貴重な花器にいける特別エリアも設けられます。これは、草月流の歴史と伝統を感じられる貴重な機会となります。
草月流は1927年、初代家元・勅使河原蒼風が形式主体のいけばなに疑問を持ち、個性を尊重した自由な表現を求めたことから始まりました。「型」にとらわれることなく、常に新しく、自由にその人の個性を映し出すことを大切にしています。いつでも、どこでも、だれにでも、そして、どのような素材を使ってもいけられるのが草月流の特徴です。時代とともに変化してきた草月のいけばなは、各家庭で楽しむことはもちろん、ウインドーディスプレーや舞台美術など、社会のあらゆる空間に植物表現の美と安らぎをもたらしています。
第104回草月いけばな展 会場の様子
Photo:Yoshiki Nakano
第104回草月いけばな展 勅使河原茜家元作品
Photo: Yoshiki Nakano
今回の展覧会と同時に、勅使河原茜家元による特別展示も開催されます。本館1階正面ステージにて、10月16日から28日まで行われるこの特別展示も、草月流の魅力を堪能することができます。茜家元は、「創造の源泉は遊びの精神である」という先代家元・勅使河原宏の言葉を引用し、『遊ぶ』ことによって常識の束縛を逃れ、心を解放し、豊かな創造へと繋がる新たな視点を獲得できると語っています。本展は、生涯にわたり「もっと自由に、もっと豊かに」と自らと周囲を鼓舞し続けた宏の精神を基軸にして開催されます。
茜家元は、「3年後に控えた草月創流100周年を前に、創流以来受け継がれてきた自由と個性を尊ぶ草月の精神を今一度心に刻みながら、悠々と伸び伸びと創造の世界を飛び回ってみたい」と述べ、会場を満たす「遊び」のエネルギーを一人でも多くの方に楽しんでもらいたいと願っています。
第105回 草月いけばな展「遊べ、もっと!」
会期:2024年10月23日(水)〜28日(月)
前期:10月23日(水)〜25日(金)
後期:10月26日(土)〜28日(月)
開場時間:午前10:30〜午後7:00(午後7:30閉場)
※25日(金)は午後3:30まで(午後4:00閉場)、28日(月)は午後4:30まで(午後5:00閉場)
入場料:1,200円(税込)、前売券1,000円(税込) 中学生以下無料
会場:日本橋髙島屋S.C. 本館8階ホール
【同時開催】勅使河原 茜家元による特別展示
会期:10月16日(水)〜28日(月)
場所:本館1階正面ステージ
いけばな草月流公式ホームページ https://www.sogetsu.or.jp/
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