江上越が「アート・カールスルーエ賞 2025」を受賞
- Gen de Art
- Mar 22
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今年のアート・カールスルーエで最も優れたワン・アーティスト・ショーに送られる、「アート・カールスルーエ賞 2025」を江上 越(えがみ えつ)氏が受賞しました。江上氏の作品は、ベルリンのGalerie Kornfeld Kunsthandel に展示され、また、カールスルーエ芸術デザイン大学(HfG)の卒業生としても注目されています。

「アート・カールスルーエ賞 2025」の受賞作家 江上越氏の作品とギャラリー・コルンフェルドのギャラリスト、フレディ・コルンフェルド氏
Credit: Messe Karlsruhe/Jürgen Rösner
江上氏の受賞展では、大胆でゆるやかな筆遣いと鮮やかな虹色を特徴とする、印象的な大型の肖像画が展示されています。特に、2023年に制作された油彩画《Get The Party Started》は、国際的な注目を集めた彼女の芸術的アプローチを体現しています。
受賞式には審査員のドイツ・カールスルーエ州立美術館館長ステファノ・パトリーノ氏 (Stefanie Patruno )、カールスルーエ市市長のフランク・メントルプ(Frank Mentrup)、アートカールスルーエオルガ・ブラス(Olga Blaß)が登壇しました。当日は、東京のスタジオで制作活動に専念していた江上氏に代わり、彼女のギャラリストであるアルフレッド・コルンフェルド氏が代理で賞を受け取りました。本賞は、バーデン=ヴュルテンベルク州およびカールスルーエ市によって共同資金提供されており、受賞者には15,000ユーロの作品買い上げ賞が授与されます。今年のアートフェアでは、約60のワンアーティストショーの中から、この賞が選出されました。
すでにアジアの美術館コレクションにも収蔵されている江上氏の作品は、アート市場でも高い関心を集めています。アート・カールスルーエでの展示作品の価格は最大35,000ユーロに達しており、注目度の高さが伺えます。審査委員長であり、カールスルーエ市立美術館(Städtische Galerie Karlsruhe)の館長であるシュテファニー・パトルーノ氏は、「江上さんの作品は、アート・カールスルーエ・コレクションに完璧に調和する」と評価し、今回の受賞が彼女のドイツ美術館コレクション入りを意味する重要な一歩であると述べました。

「アート・カールスルーエ 2025」での江上越氏の作品展示風景 Credit: Messe Karlsruhe/Jürgen Rösner.
江上氏は⽇本戦後現代美術第三世代の代表的なアーティストとして、⾃⾝が持つ海外での実体験を元に、ズレや誤視、誤聴などのミスコミュニケーションを可視化することによりコミュニケ―ションの本質を探り、作品制作をしています。
DIORやアジア各国の美術館のコレクションにすでに収蔵されている江上の作品は、世界的に注目を集めておりカールスルーエ州立美術館の館長で審査委員長のステファノ・パトリーノ氏は、江上氏の作品は当美術館コレクションに最もふさわしくし、同アーティストがドイツの美術館コレクションに加わったことを記念するものであると述べました。
江上越 Etsu Egami
FORBES ASIA世界を変える30歳以下の30人に最年少アーティストとして受賞。2020年VOCA展に出展、2021年文化庁より新進芸術家としてニューヨークに派遣。2023年BEST ARTIST PRIZE受賞。「アジア太平洋U30優秀若手リーダー2024」に羽生結弦、大坂なおみとともに選出、DIORに作品が収蔵される。今年ドイツのアート・カールスルーエにて最優秀賞を受賞、作品がカールスルーエ州立美術館に買上げ、収蔵される。現在サンフランシスコアジア美術館に作品が展示されている。
【主要コレクション】
DIOR (フランス)、カールスルーエ州立美術館(カールスルーエ)、He Art Museum(広東)、ウッドワン美術館(広島)、IRIS ART MUSEUM(蘇州)、ガラージアートミュージアム(モスクワ)、HUAWEI (深圳) ほか。
アート・カールスルーエ