平昌大関嶺音楽祭に、クラシック音楽界の新星、チェリストの上野通明氏が参加しました。この若きヴィルトゥオーゾは、音楽と自然が融合した魅力的なステージを繰り広げ、魂のこもった演奏で聴衆を魅了しました。1995年、パラグアイで生まれた上野氏の音楽の旅は、幼少期に日本で始まり、その後、スペイン、日本、ドイツ、ベルギーを巡り、ピーター・ウィスペルウェイ氏やゲイリー・ホフマン氏などの指導を受けました。この独占インタビューでは、上野氏のインスピレーション、文化的影響、そして音楽と環境の間に感じる深いつながりについて語っています。
Cellist Michiaki Ueno at Music in Pyeongchang 2023
(c) Music in PyeongChang 2023
Gen de Art: 上野氏の音楽のバックグラウンドと、この世界に入ったきっかけを教えていただけますか?
上野氏: 母はピアニストで、私はピアノとヴァイオリンを弾く2人の姉のもとで育ちました。幼い頃から音楽は常に私の生活の中にありました。三大テノール、パヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラスといった有名なアーティストのビデオを見たことを覚えています。しかし、本当にインスピレーションを受けたのは、ヨーヨー・マが "Inspired by Bach "として知られる6つの組曲を演奏しているビデオです。彼のアイスダンスとのコラボレーションとチェロの深く響く音色に魅了されました。その時、両親にチェロを始めてもいいか尋ねたのが始まりです。
Gen de Art: 幼い頃から始めて、すぐにチェロが好きになったのですか?
上野氏: そうですね、最初からチェロが好きでした。ちょうど4歳のときにそのビデオを見て、親に1年間お願いし続けました。最終的には、子供に適した楽器と、近所でチェロの先生を見つけることができ、音楽の旅を始めることができました。
Gen de Art: 音楽への情熱の原動力は何ですか?
上野氏: 音楽を作る喜びが最大の原動力です。全てが簡単で楽しいわけではありませんが、ステージでの魔法のような瞬間、アーティストや観客と特別な時間を共有することは、私に大きな喜びをもたらしてくれます。こうした経験が、私の音楽への情熱を掻き立てます。
Gen de Art: キャリア選択の決め手となった瞬間を教えてください。
上野氏: 私の旅には重要な瞬間が何度もあります。特にコンクールでの優勝は、音楽の道に進むための関心と自信を与えてくれました。コンサートに出演するたびに、私の道をより確かなものにしてくれました。
Gen de Art: 上野氏の文化的なバックグラウンドは、音楽の旅にどのような影響を与えていますか?
上野氏: 私は日本人ですが、パラグアイで生まれ、スペインに住み、ドイツとベルギーで勉強しました。このような経験から、さまざまな背景を持つ人々と交流し、彼らの視点からインスピレーションを得ています。そのおかげで、人生や音楽に対する様々なアプローチの仕方を受容できる、オープンマインドが培われました。
Gen de Art: 異なる環境や文化的な経験は、上野氏の音楽にどのように反映されていますか?
上野氏: 私の音楽の解釈は自然から影響を受けることがよくあります。例えば、森のそよ風や海の波の感覚は、特定の曲の演奏方法にインスピレーションを与えてくれます。木からインスピレーションを得た曲を演奏するなど、自然に基づくイメージを音楽に取り入れたこともあります。コンテンポラリーダンスやビジュアルアートなど、他の芸術形態とのコラボレーションも、私の音楽に深みと新たな次元を加えています。
Gen de Art: 韓国での公演はいかがでしたか?
上野氏: 若い頃に、第6回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールで優勝したこともあり、韓国には特別な思い出があります。熱狂的な観客の暖かい歓迎は、ここで演奏するモチベーションを高めてくれます。
Gen de Art: 音楽の将来について、最もワクワクすることは何ですか?
上野氏: 音楽を作ることへの興奮は変わりません。私はチェロを弾くのが大好きなので、チェロを弾きます。レパートリーの拡大、さまざまな芸術形態とのコラボレーション、世界中を旅して多様な聴衆とつながることを目指していますが、「音楽の喜びを人々と分かち合う」という根本的な動機は変わりません。
Gen de Art: 日本のアーティストとのコラボレーションを試みたことはありますか?
上野氏: 以前、ベルギーのROSASのようなコンテンポラリーダンスグループとコラボレーションしたことがあります。日本では、伝統音楽やビジュアルアートとのコラボレーションを行いました。彼らが私の音楽にユニークな視点をもたらしてくれることに感謝しています。
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