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「ヴィラッジョ・イタリア」が東京に上陸。世界一美しい帆船と共にイタリアの魅力を発信

世界一美しいと称される練習帆船「アメリゴ・ヴェスプッチ号」が、8月25日に東京国際クルーズターミナルに初入港しました。これに伴い、8月26日から30日までの5日間限定で、イタリアの伝統や文化を体験できる「ヴィラッジョ・イタリア」が開催されました。


ヴィラッジョ・イタリア

日伊の絆を深める華やかなオープニングセレモニー

イベント初日となる26日には、華やかなオープニングセレモニーが行われました。イタリア海軍のバンドによる演奏と両国の国歌斉唱で幕を開けたセレモニーには、イタリア防衛大臣グイード・クロセット氏や三宅伸吾防衛大臣政務官らが登壇し、日伊両国の友好関係を祝福しました。

 

アメリゴ・ヴェスプッチ号のキャプテン、ジュゼッペ・ライ氏は、「アメリゴ・ヴェスプッチはイタリアの象徴である」と語り、無事に船を日本に運び届けた船員たちへの誇りを示しました。続いて登壇した三宅政務官は、「実際に目の当たりにして、世界一美しい帆船だと確信した。日本とイタリアの更なる発展を祈っています」と語りました。クロセット防衛大臣は、インド太平洋地域の重要性を強調し、日本とイタリアの協力関係の深化を訴えました。セレモニーの最後には、真っ白な制服に身を包んだ海軍たちが一斉にアメリゴ・ヴェスプッチ号に乗船し、一糸乱れぬ行進でセレモニー会場を圧巻しました。


ヴィラッジョ・イタリア

ヴィラッジョ・イタリア

 

多彩な「ヴィラッジョ・イタリア」:イタリア文化の粋を集めて

「ヴィラッジョ・イタリア」では、アメリゴ・ヴェスプッチ号の乗船体験をはじめ、様々なイタリア文化体験が用意されています。毎日日没後に行われる伝統的な降旗パフォーマンス、イタリアのグルメやワイン、映画作品の上映、バンドやオペラ歌手による生演奏など、イタリア文化の多様な側面に触れることができます。さらに、イタリアの最先端ビジネス・テクノロジー・デザインに関する展示やセミナーも開催され、古典的な文化だけでなく、現代イタリアの姿も紹介されています。

 

「ヴィラッジョ・イタリア」の音楽プログラムでは、イタリア海軍バンドの生演奏、リッカルド・ムーティ氏率いるイタリア・オペラ・アカデミー所属の音楽家による弦楽四重奏、ミラノのラ・スカラ音楽院による演奏会が開催。アート部門では、現代イタリア美術を代表するアーティスト、ジャゴ氏によるミケランジェロの傑作を再解釈したブロンズ作品「ラ・ダビデ」が展示されました。

 

また食文化の紹介も充実しており、「リストランテ・イタリア」では、日本でも著名なイタリア人シェフ、エリオ・オルサーラシェフの監修によるメニューが提供されます。ライブクッキング・ショーやイタリアワインのティスティングマスタークラス、イタリアンジェラートショップなども設けられ、本場イタリアの食文化を堪能できます。展示やセミナーでは、イタリアデザインの歴史や文化、ワイン産業、観光、貿易、サスティナビリティなど、幅広いテーマが取り上げられました。加えて、イタリア海軍と笹川平和財団主催のセミナー「海洋-意識の向上とその持続可能な利用」や、大阪万博のイタリア・パビリオンをテーマにしたセミナーなども開催。

 

クロセット防衛大臣は、「芸術、文化、食、ワイン、技術、デザインなど、イタリアの魅力を発信する機会として、アメリゴ・ヴェスプッチ号ワールドツアー、並びに、ヴィラッジョ・イタリアの開催を祝うことができて大変嬉しく思います」とコメントを残しました。キャプテンのライ氏は、「2023年7月にジェノバ港を出発し、14ヶ月の航海の末、無事東京に到着しました。アメリゴ・ヴェスプッチ号が初めて東京に寄港する歴史的な瞬間に立ち会えたことを乗組員一同大変嬉しく思っています」と述べ、世界各地でイタリアの伝統と文化を発信することへの誇りを語りました。Difesa Servizi SpA のCEO、ルカ・アンドレオル氏は、「国境や文化の壁を超えて、イタリアが誇る世界一美しい帆船アメリゴ・ヴェスプッチ号とともに世界各地で『ヴィラッジョ・イタリア』を開催することができ、非常に嬉しく思います」と述べ、このプロジェクトがイタリアへの国際的な関心を高める革新的な取り組みであることを強調しました。

 

ヴィラッジョ・イタリア

世界を巡る「ヴィラッジョ・イタリア」

アメリゴ・ヴェスプッチ号は1931年に完成したイタリア海軍の練習帆船で、その美しい船体は世界で最も美しい帆船の一つとして知られています。2023年7月からは31カ国を巡るワールドツアーを開始し、東京は22ヶ所目の寄港地となります。8月30日(金)には日本を出航し、次の「ヴィラッジョ・イタリア」の開催地となるオーストラリアのダーウィンに向かいます(10月4日〜7日まで寄港予定)。その後、シンガポール、インドのムンバイ、アラブ首長国連邦のアブダビなど世界各地への寄港が予定されています。

 

現在のイタリアの文化や最新技術に触れられるこのイベントは、両国の関係者や一般の来場者にとって、イタリアの多面的な魅力を再発見し、新たな交流の可能性を探る貴重な機会となるに違いありません。5日間という限られた期間ではありますが、この「ヴィラッジョ・イタリア」が日伊両国の友好関係をさらに深める契機となることが期待されます。

 

写真の提供:Villaccio Italia

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