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Robert Nava: Supercharger

ロバート・ナヴァ: スーパーチャージャー 


 2026年2月19日(木)– 4月1日(水)

Pace ギャラリー 東京都港区虎ノ門5-8-1  麻布台ヒルズ ガーデンプラザA 1-2 階 


Robert Nava, Song of Armor, 2025 © Robert Nava, courtesy Pace Gallery
Robert Nava, Song of Armor, 2025 © Robert Nava, courtesy Pace Gallery

 

 Pace 東京では、2026年2月19日から4月1日まで、ロバート・ナヴァの日本における初個展を開催いたします。本展では、ナヴァが2023年から2026年にかけて制作した新作の絵画と紙の作品を紹介します。美とカオスが織りなす幻想的な情景が、鑑賞者の子どもの頃の無限の想像力を呼び覚まします。 

ナヴァの作品には、現実と想像上の生きものたち、天使、魔女などが躍動感あふれる色彩で画面いっぱいに描かれています。哲学的・心理的な力を帯びた人物像は、その明るく、快活で、ユーモアに満ちた様相とは裏腹に、どこか暗く、思索的で実存的な気配を漂わせます。東京の会場に展示される大小さまざまな作品は、親しみやすさと不穏さを同時に孕み、絵具と鉛筆による謎めいた表現は、従来の具象絵画と抽象絵画の間を自在に行き来します。 


本展で紹介される、油彩、アクリル、グラファイト、色鉛筆、クレヨンなど多彩な画材を用いた紙作品は、ナヴァの充実したドローイングの実践の一端を垣間見せます。彼は「私は毎朝、音楽を聴きながらスケッチブックに描くことから一日を始める」と語っています。彼の絵画とドローイングの関係性は流動的です。「ドローイングは絵画に影響を与えるものの、必ずしも毎回直接的な関係性がそこにあるわけではない」。《Diamond Sword (charged)》(2024年)では、スケッチと筆致が重なり合い、薄塗りの黒を背景に、ウサギがドラゴンへと姿を変える変幻自在な世界が展開します。 


ナヴァの作品を特徴づけるこの両義性は、絵画においてより一層深く、強く現れます。技法がもたらす制作上の緊張感があるだけでなく、描かれる主題もまた相反する要素を内包しています。「私はしばしば、ユーモアと悲劇が交錯する境界線に立っている」とナヴァは語っています。彼の芸術世界において、慈愛と残酷さは常に拮抗しているのです。《Love Seal》(2025年)や《Night Sky Leap Bunny》(2025年)といった絵画作品においては、青、赤、緑などの鮮烈な色彩が黒やグレーの身振りを伴う筆致、さらには発光するような白や強烈な黄色の痕跡と並置されています。 


また、紙作品の《Suit of water (Grease Evolution)》(2024年)では、犬とドラゴンを掛け合わせた生きものが双頭のガチョウを連れ去ろうとしている様子が描かれています。ギリシャ神話における略奪の場面を表したベルニーニの彫刻を彷彿とさせるこの構図は、ナヴァが長年関心を寄せてきた無垢と経験の衝突を象徴的に物語っています。こうした荒唐無稽な世界観を創造するにあたり、ナヴァは美術史やポップカルチャーから幅広くインスピレーションを吸収しています。そこには、ジャック=ルイ・ダヴィッド、サイ・トゥオンブリー、カレル・アペル、フィンセント・ファン・ゴッホといった名だたる画家たちに加え、古典神話や古代美術、ホラーやSF、ビデオゲーム、さらにはポケットモンスターのような現代のアニメーションなどが含まれます。 


ナヴァにとってのアジアにおける初個展「Tornado Rose」は、2023年にPace ソウルで開催されました。彼の作品は、パリ近代美術館、シカゴ美術館、ペレス・アート・ミュージアム・マイアミ、ハーシュホーン博物館・彫刻庭園(ワシントンD.C.)、ヒューストン美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、オーストラリア国立美術館(キャンベラ)など、海外の主要な美術機関のコレクションに収蔵されています。 

 


ロバート・ナヴァ(1985年、アメリカ・インディアナ州イーストシカゴ生まれ)は、2008年にインディアナ大学で美術学士号、2011年にイェール大学(コネチカット州ニューヘイブン)で絵画の修士号を取得しています。彼の制作は主に、即興的な筆致で描かれた空想的な生きものを主題とする大型の絵画および紙作品です。ナヴァは中世キリスト教美術や、マヤやシュメール美術など悠久の歴史を彩るさまざまな表現に加え、アニメーションなど現代の大衆文化からも着想を得ながら、緻密に構成されつつも、素朴さと即興性を併せ持つ作品を生み出しています。これまで国内外で開催された個展に、「Robert Nava, Sorry We’re Closed」(ブリュッセル、2018年)、「Robert Nava: Angels」(ヴィト・シュナーベル・ギャラリー、ニューヨーク、2021年)、「Robert Nava」(Pace パームビーチ、2021年)、「Robert Nava: Thunderbolt Disco」(Paceロンドン、2022年)、「Bloodsport」(ナイト・ギャラリー、ロサンゼルス、2022年)、「Robert Nava: STAND」(ウォーターミル・センター、ニューヨーク、2022年)、「Robert Nava」(ティッセン=ボルネミッサ美術館、マドリード、2024年)、「Robert Nava: After Hours」(Pace ニューヨーク、2025年)など。彼の作品は、シカゴ美術館、ロサンゼルス・カウンティ美術館、パリ近代美術館、ハーシュホーン博物館・彫刻庭園(ワシントンD.C.)、オレンジ・カウンティ美術館(カリフォルニア州サンタアナ)、サンディエゴ現代美術館、ヒューストン美術館、ICAマイアミ、ノートン美術館(フロリダ州ウエストパームビーチ)、コロンバス美術館(オハイオ)、ペレス・アート・ミュージアム・マイアミなど、世界各地の公共コレクションに収蔵されています。 


Pace ギャラリーについて 


Paceは、20 世紀および 21 世紀の最も影響力のあるアーティストとエステートを扱う国際的なアートギャラリーであ り、1960 年にアーニー・グリムシャーによって設立されました。アレクサンダー・カルダー、ジャン・デュビュッフ ェ、アグネス・マーティン、ルイーズ・ネヴェルソン、マーク・ロスコといった作家との長年にわたる関係を築いてき た Pace には、抽象表現主義やライト・アンド・スペース運動における中心的なアーティストを初期から支援してきた という独自の歴史があります。現在、設立から65年以上を迎え、これらの伝説的なアーティストや遺作管理団体との長 期的な関係を継続しながら、トルクワセ・ダイソン、ロイ・ホロウェル、ロバート・ナヴァ、アダム・ペンドルトン、 マリーナ・ペレス・シマオなど現代アーティストの紹介にも注力しています。 


近年では、CEO であるマーク・グリムシャーと社長のサマンサ・ルベルの主導のもと、世界各地の他のギャラリーや美 術機関と関係を深め、美術界における協力体制の推進者としての地位を明確にしています。20 世紀および現代美術の展 覧会開催のみならず、書籍出版を通じて美術史に時代の新たな声を紹介する部門としての Pace Publishing も設けてい ます。学術的なプロジェクトを中心とした強力なプログラムを通じて、作家の支援とそのビジョンを世界中の観客やコ レクターと共有するというミッションに邁進しています。この作家第一の精神は、Pace によるパブリックインスタレー ション、慈善イベント、パフォーマンス、その他の学際的なプログラムにも受け継がれています。 


現在、Pace は世界に9つの拠点を構えており、ニューヨーク・マンハッタンには、8階建てのメインギャラリー(540 West 25th Street)と、隣接のおよそ 750 平米の面積を擁するギャラリー(510 West 25th Street)の2つを設けていま す。ニューヨークの美術界における Pace の歴史は、1963 年に East 57 Street に最初のスペースを開設したことに始ま りました。 


ライト・アンド・スペースのアーティストの支援者としても知られる Pace は、カリフォルニアでも約 60 年にわたり活 動しており、2022 年にはロサンゼルスに⻄海岸のフラッグシップ・ギャラリーを開設しました。Pace はヨーロッパに も展開しており、ロンドンとジュネーブに加え、2025 年にはベルリンにギャラリーを開設しています。また、Pace は アジアにおいても早い時期から積極的に活動を広げ、2008 年に北京の 798 芸術区にギャラリーを開設したのを皮切り に、現在はソウルにもギャラリーを構え、2024 年には日本における初めての拠点として、東京の麻布台ヒルズにギャラリーをオープンしました。

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