テクノロジーと芸術が融合する新しい形の芸術祭が、1月17日から大阪城公園で開催されます。空間レイヤープラットフォーム「STYLY」を提供する株式会社STYLYが主催する「AUGMENTED SITUATION D ~回遊する都市の夢~ powered by PLATEAU」は、スマートフォンを通して都市空間に出現するARアート作品を楽しむという革新的な試みです。

金沢、広島に続く3都市目となる今回の開催では、13点のAR作品が大阪城公園内の各所に設置されます。来場者は、スマートフォンをかざすことで、普段何気なく通り過ごす風景の中に出現する芸術作品を体験することができます。この取り組みは、国土交通省が推進する日本全国の都市デジタルツインプロジェクト「PLATEAU」の一環として実施されています。
今回の展示には、地元大阪を拠点に活動するミュージシャンで アーティストの山/完全版をはじめ、メディアアーティストの内田聖良、現代美術作家の梅沢和木、彫刻家で評論家の小田原のどか、建築家集団のALTEMYなど、多彩なジャンルで活躍するアーティストが参加します。特筆すべきは、大阪在住のアーティスト「山/完全版」による作品です。バンドとしての活動を基盤としながら、パフォーミングアーツや照明、映像などを組み合わせた表現を展開してきた彼らは、今回の展示のために美術家の伊藤存、清水美帆、松村康平らとコラボレーションし、新たなAR作品を制作しました。

山/完全版(大阪)の作品画像(イメージ)
また、建築デザインスタジオALTEMYによる作品も注目を集めています。神戸市サンキタ広場やポーラ美術館での作品で知られる彼らは、建築的視点からARの可能性に挑戦します。ダンサーのAokidは、都市空間での活動経験を活かし、身体表現とデジタル技術を融合させた作品を発表します。
さらに、本芸術祭はデジタル技術を活用したまちづくりの新しい可能性も提示しています。会期中の1月26日には、松下IMPビルでARコンテンツ制作ワークショップも開催され、小学生から高校生、一般のクリエイターまで、幅広い層が参加できる機会が用意されています。
吉田山キュレーター、浅見和彦プロデューサー、ゴッドスコーピオンディレクターによるディレクションのもと、この芸術祭は都市空間の新しい可能性を探求します。スマートフォン一つで、誰もが気軽にアート作品を体験できる本展は、テクノロジーがもたらす新しい芸術体験の形を提示するとともに、都市の日常に新しい価値を見出すことができます。
AUGMENTED SITUATION D ~回遊する都市の夢~ powered by PLATEAU
会期:2025年1月17日(金)~26日(日)
会場:大阪城公園内各所
入場:無料
ワークショップ情報: 日時:2025年1月26日(日) ①10:00~ 対象:小学生以上の親子 ②13:30~ 対象:高校生以上のクリエイター 会場:松下IMPビル(大阪市中央区城見1丁目3-7) 参加費:無料 持ち物:PC/スマートフォン 定員:各回30名程度