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Gen de Art Issue 11リリース

「Gen de Art」ISSUE 11 表紙 : 日本の著名な画家 平松礼二氏



二十四節気が立夏へと向かい、日々暖かさも増している中。今季号では酒造り、建築、アート、盆栽、華道、日本食(寿司)など国内外各分野の練達の担い手の静かに力強く、心温まるストーリーをお届けします。


今号では、日本とフランスの 2 カ国の醸造家がそれぞれの伝統と酒造りへの情熱を伝えます。フランス・ヴォーヌ・ロマネの家族経営のド メーヌ・ジョルジュ・ミュニュレ = ジブールは、1933 年の創業から子孫へと受け継がれ、現在は創業者の曾孫らが経営を担っています。 世代を経て積み重ねられてきた経験と感性が今、珠玉の一本に込められています。ドメーヌ・ミッシェル・グロもまた、1830 年代から代々、 家族で継がれてきました。小さな畑からスタートし、その真摯なワイン造りにより今では地域で最も尊敬される作り手の一人に数えられる ようになりました。


日本の醸造家も伝統を継ぎ、さらには新たな境地への開拓に挑んでいます。宮城県で伝統ある新澤酒造を営む新澤巖夫さんは、2011 年、 東日本大震災で酒蔵が全壊する試練も。一から作り直し、「究極の食中酒」を突き詰めています。


人々に愛され街に息づく建築を生み続ける世界的建築家、安藤忠雄さんのポリシー。見た目の美しさ、面白さだけでなく、「空間が人の心に語りかける力」も大切に、「前へ前へと無我夢中で進んでいる」安藤さん自らの息づかいも伝えます。

 

彫刻の新境地を切り開き新たな造形美を発信し続けるアーティスト、名和晃平さんの作品に込めた想い。「現実のこの世界に少し足りないものを探して『希望』を補ってあげたい」という洋画家、榎俊幸さんの哲学。伝統文化の担い手の信念もまた心に響きます。「盆栽とは命の尊厳である」と語る盆栽職人の小林國雄さんは、国内外の講演会では必ず、「命の尊さ」も伝えます。思春期の頃は旧家を継ぐプレッシャーもあったという池坊いけばなの次期家元、池坊専好さんは先達の「枯れた花にも華がある」の奥義も継ぎゆきます。


 今号は絵画などの作品鑑賞の立役者にもスポットライトを当てます。キュレーターとして、さまざまな展覧会を手掛け、現在は十和田市現代美術館館長を務める鷲田めるろさんのまちづくりへの貢献の想い。よく理解しないまま、同じくキュレータとしての仕事を選んだ長谷川祐子さんは、「人々がアートと出会える場所を作る『つなげる仕事』だと考えています」という思いを持ってアートの価値判断を日々磨いています。山種美術館創設者の孫で三代目館長として尽力する山﨑妙子さんの「上質なおもてなし」「今還る場所」としての美術館の在り方の信念、なども語られます。


 今号は、ミシュランガイド福岡・佐賀県版でわずか2店舗しかない3ツ星獲得店の一つ、福岡県の「鮨行天」の行天健二さんのモットーを伝えます。祖父が営んでいた寿司屋を継ぐことに当初迷いがあったものの、単身ニュージーランドに渡って自分自身と向き合い、決意を固めました。寿司を握るために「不断の献身心」が必要とも語るその哲学的言葉に、心打たれることでしょう。


 ブルゴーニュ地方で活躍するフランス料理のアーティスト、ジャン・ブリュノ・ゴッスさんも紹介。地元で採れた食材の味わいを理解すること、サスティナブルな暮らしのメリット、について母から聞いたことが至高のレストラン「ロワゾー・デ・デュック」につながっていることが語られます。


 今季号表紙には晴々とした日本の風景、裏表紙には渓流に咲く桜の美しい景色を掲載。美酒と食、最先端の芸術から日本の伝統文化まで一級の担い手たちの言葉と想いが、初夏の草原の一陣の風のように、読者の皆様に吹き抜けてくれることでしょう。



Gen de Artの紙媒体はTSUTAYA、楽天、Amazonからご購入可能です。

ウェブマガジンはFujisan、ISSUUからご購入いただけます。

 

Gen de Art


Gen de Artは生きる芸術をテーマにした、バイリンガルの季刊誌です。日本そして世界中の著名な職人の芸術と文化の背景にあるものをお届けしていきます。当誌は、現代アート・ワイン造り、高級ダイニングの境界を見つめなおすカギとなるアーティストにフォーカスしています。Gen de Artは重要な会話に注目し、芸術的創造と本質、さまざまな表現方法を理解するために、多角的な問いを投げかけていきます。

 
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